自動組版の仕組み その6(表組)


こんにちは。YUIDEAの「まめ蔵」です。

カタログには表組がよく掲載されています。「製品カタログ」のスペック表や「通販カタログ」の色やサイズの表組など、内容はさまざまです。

カタログに表組がよく使われるようになったのは、長い印刷の歴史の中でも、DTPが登場した90年代以降といえます。とくにInDesign 2.0がリリース(2002年)されてから、手軽に作れるようになりました。

DTPでは手軽で便利に作れるようになりましたが、表組を自動組版するのはかなり面倒です。

データ結合でシンプルな表組を自動組版

どのように面倒かを考えるために、最初に、シンプルな表組を自動組版してみます。
InDesignのデータ結合を使って、表組を自動組版する方法は以下になります。

①最初に、表組を含んだデザインを完成させます。

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②Excelデータを用意し、CSVデータとして保存します。次に、第3回と同じ要領でCSVを「データ結合」パネルに読み込みます。

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表組のセルのテキストを選択し、「データ結合」パネルのリストをクリックして、セルにCSVの項目名を表示させます。

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④すべてのセルにCSVの項目名を表示させます。さらに画像フレームやテキストフレームも「データ結合」パネルで設定します。

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「データ結合」パネルの「プレビュー」をチェックすると、CSVの内容が各セルに挿入されます。これで自動組版前の準備は完了。 これ以降の自動組版の操作は第3回をご覧ください。

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複数の商品を含んだ表組

上記のような表組は、1つのセルに、商品の各情報を挿入していくことで可能でした。図で表すと以下のようなデータとセルとは「1対1の関係」です。

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しかし、すべての表組がこのように単純な構造ではありません。

ファッションの通販カタログでは、以下のような「サイズ一覧」の表組をよく見かけますが、こうした「サイズ一覧」の表組を自動組版するのは意外に面倒です。 なぜかといえば、「サイズ一覧」の表組は、複数の商品をまとめたものだからです。詳しく見ていきましょう。

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たとえば、上記のような「長袖シャツ」という1つの商品に、S、M、Lの3種類がリストになった表組が掲載されているとき、カタログの読者は、1つの商品の中のS、M、Lの「3つのバリエーション」として表組を眺めます。読者(顧客)は「長袖シャツ」を1つの商品と考えます。

ところが、販売する側にとっては、1つの商品ではなく、S、M、Lの3つの商品になります。3つの商品としなければ販売管理できません。

 

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専門的な用語ではこの2種類の商品を区別して、「長袖シャツ」のような総称された商品を「アイテム」、「長袖シャツSサイズ」のような個別の商品を「単品」と呼んでます。「単品」はSKU(在庫保管単位)とも呼ばれます。

自動組版しにくい「サイズ一覧表」

さて、販売する側の商品情報として、S、M、Lの3つの「単品」があるなら、それを反映したCSVは3行のリストになるはずです。

ところが、InDesignの「データ結合」では、3行のリスト(=3レコード)を1つの表組に自動組版できません。このケースであれば、3行のリストを1行にまとめる必要があります。

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このように、表組を自動組版する際には、複数の「単品」情報を1つにまとめる作業が必要になるわけです。

ECサイトの「サイズ一覧表」

こうした仕組みはECサイトでも同じです。たとえば、ECサイトで商品ごとに「在庫一覧」が表示されるのは、「単品」情報をまとめているからです。

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「単品」情報をまとめる際の注意

「単品」情報をまとめるにあたっては、以下の注意が必要です。

①店側のデータベースに、複数の「単品」情報があったとしてもその全部を掲載するわけではありません。たとえば、S、M、L、XLの「単品」情報があったとしても、その全サイズを掲載しないことがあるわけです。掲載する「単品」のみをピックアップする作業が必要です。

②表組の項目名は商品によって大きく異なります。上記の例でもバックの項目名は「タテ」「ヨコ」「マチ幅」などでしたが、シャツは「胸囲」「肩幅」「袖丈」のように異なります。さらに、シャツでなく、ズボンであれば項目名は「ウエスト」などになります。このように商品ジャンルごとの「項目名ルール」を作る必要があります。

③店側のデータベースが販売管理用であれば、「項目名ルール」を作っても、項目内容が登録されていないことがありえます。販売管理には「商品仕様」は必要ないからです。この場合、カタログ用のデータとしてあらたに項目内容を登録、整理することが必要です。

※2017年2月8日追記:販売管理用のデータベース上では、表組に必要な「商品仕様」は省略もしくは、「備考」扱いでひとまとめで登録されることが多くあります。これとは別に「商品情報管理」の仕組みがあれば、「商品仕様」の詳細が登録されている可能性があります。

表組から複数の「単品」情報を取り出せない

さて、複数の「単品」が1つに収まった表組では、テキストを書き出すときにも注意が必要です。というのも、DTPの表組から書き出すだけでは「単品」としての情報が明確ではなく、元になるデータベースとの照合が困難だからです。

たとえば、カタログの制作工程で、S、M、Lの下に「XL」の行を追加したとき、元になった商品リストにXLサイズがなければ、新たに登録が必要っです。しかし、表組から単純に書き出しただけでは、新たな「単品」として認識しにくく、情報の差異が見つけにくくなってしまいます。この結果、カタログに「XL」サイズがあるのに、商品としての準備ができていないような事態が生じます。

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「らくカタ」で効率のよい表組作成

弊社の「らくカタ」では、単品情報をカタログ用に管理することで、「サイズ一覧」のような表組を作成することが可能です。さらに、DTPの表組データから書き出した情報を使って、「単品」の更新情報をフィードバックできます。

カタログの表組を効率よく作成、管理したい方はぜひとも弊社へお問合せください。それではまた。

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