自動組版の仕組み その5(データ書き出し)


こんにちは。YUIDEAの「まめ蔵」です。

前回までの4回の連載で、「Excel」と「InDesign」による自動組版を紹介してきました。読んでいただたらお分かりのように、 自動組版では、誌面の内容を最小単位の情報として整理することが大事になります。

例として挙げた「選手名鑑」であれば、最小単位は「人」であり、 「商品カタログ」であれば「商品」になります。 そうした最小単位の情報を細かく分解し、選手名鑑であれば「氏名」「生年月日」、 商品カタログであれば「商品名」「価格」などに整理します。こうして整理された情報をInDesign上へ配置するのが「自動組版」になります。

こうした仕組みは、WEB上でカタログを作る場合も同じです。WEBのデータベースから項目ごとのデータを取り出し、 HTMLファイルとしてアウトプットすることで、カタログとして表示されます。

紙とWEBの違いはありつつも、情報を整理してアウトプットする仕組みは変わりません。こうしたことから 「紙とWEBのデータベースを共通で作りたい」「カタログ紙面のデータをWEB用に使いたい」 といったご要望をよくいただきます。

紙面から情報を取り出すことは難しい

InDesignなどで作られた紙面データから、テキストや画像などの一式すべてを書き出すことは簡単です。ただし、書き出したとしても、それは整理された情報ではありません。

誌面上のレイアウトでは写真やスペックが、各商品ごとに仕切られて見えていたとしても、 データ上では商品ごとの区切りはなく、商品単位でデータを書き出すことはできません。自動組版されたデータであっても、  データを流し込んだ時点で、商品ごとの区切りがなくなることがほとんどです。

また、データベース上では「要冷凍」や「手洗い可」というテキストデータであったのが、 紙面上ではマークの画像となって配置されることもあります。 書き出す際には、こうしたマークをテキストへ戻すことが必要になります。

こうしたことから、InDesignファイルからテキストを書き出す際には、人が判断し、項目ごとに整理しながら取り出す必要があります。

少ないページであれば、こうした手作業も可能ですが、ページ数が多い場合はかなりの作業量となります。

extraction1

情報の一方通行が難しいカタログ制作

こうした面倒なデータ書き出しをやめるため、 常にデータベースの情報を元に自動組版し、組版ソフト上では一切訂正しないことにすれば、 とても喜ばしい話でしょう。ところが、紙の制作では、修正が入るたびにデータベースを更新し、自動組版するのは至難の技といえます。

訂正箇所だけに自動組版する仕組みは作りにくく、 たとえ部分的な自動組版ができたとしても、手動によるデザインの調整が不可欠です。こうしたことから、通常、自動組版した後は、手作業による誌面データの修正が繰り返され、データベースを更新できないまま印刷物が完成することになります。

この結果、データベースから切り離された誌面データが最新データとなるため、 やはり、誌面からデータを書き出し、データベースと照合する必要が生じます。

extraction2

紙面データに目印を付ける

紙面データから、整理された情報として書き出すには、 前もって、紙面データに「目印」を付けておきます。

InDesignで目印を付ける主な方法としては、以下の3つがあります。

 ① 段落スタイルや文字スタイルなどの書式情報を利用する
② スクリプトラベルに項目名を入力する
③ テキストやフレームにXMLタグを設定する

今回は、スクリプトラベルを使った方法を紹介しましょう。

InDesignの「ウィンドウ」メニューの「ユーティリティ」→「スクリプトラベル」を選択して、 「スクリプトラベル」パネルを表示します。

「自動組版の仕組み その3」で紹介した「データ結合」を設定する際にスクリプトラベルを設定します。

具体的には、テキストフレームや画像フレームを選択して「スクリプトラベル」パネルに項目名を入力します。一つの商品が複数のフレームで作られている場合には、 グループ化した上で、「スクリプトラベル」パネルへ入力します。

extraction3

データ結合で自動組版したときも、 「スクリプトラベル」パネルで入力した項目名はそのまま維持されます。その後のデザイン作業でも、この「スクリプトラベル」を消さずに維持できれば、 データ書き出しの「目印」として利用できます。

スクリプトを使ってデータを書き出す

データを書き出すには、JavaScriptなどのスクリプトを利用します。JavaScriptは「label」プロパティを使うことで、「スクリプトラベル」パネルの内容を書き出せます。一つのテキストフレームに複数の項目のテキストが挿入されているときは、 スクリプトを使って、不要な文字を削除しながら、項目単位で書き出すようにします。

スクリプトは、Adobe CSやCCに付属したExtendScript Toolkit(ESTK)を起動して入力します。対象アプリケーションを「Adobe InDesign CS6」にした上で「実行」ボタンをクリックすることで実行できます (他にInDesignの「スクリプト」パネルにJavaScriptファイル(.jsx)を登録して実行する方法もあり)。

extraction4

 

サンプルとして以下がInDesign用のJavaScriptコードになります。 図のような組版のときに使えるコードであり、汎用性はありません。 参考としてご覧ください。

 

/*テキストフレームのCSV書き出し*/
//CSVの項目行
var str = "商品名,税抜き,価格\n";
var doc = app.documents[0];
for (var i = 0; i < doc.pages.length; i++) {
    var pg = doc.pages[i];
    //グループ単位で繰り返す
    for (var j = 0; j < pg.groups.length; j++) {
        var grp = doc.groups[j];
        for (var k= 0; k < grp.allPageItems.length; k++) {
            //スクリプトラベル
            var pgitm = grp.allPageItems[k];
            if (pgitm.label == "商品名/価格") {
                var con = pgitm.parentStory.contents;
                var con_ar = con.split("\r");
                var prd_name = '"'+con_ar[0]+'"';
                var price_ar = con_ar[1].split("円(税抜");
                var price = '"'+price_ar[0]+'"';
                var price_nuki = '"'+price_ar[1].replace("円)", "")+'"';
                str = str+prd_name+","+price+","+price_nuki+"\n";
             }
         }
     }
}
if (str != "") {
    //CSVファイルの保存
    var fl_obj = File.saveDialog("保存ファイル名を入れて下さい","CSV*.csv");
    if (fl_obj) {
        if (fl_obj.open("w")) {
            fl_obj.writeln(str);
            fl_obj.close();
        }
    }
}

 

弊社では、データ書き出しに関するご用命を多数いただいております。 お気軽にご相談ください。

さて次回は、自動組版の関連で、これもよくご質問いただく「表組」についてです。それではまた。

 

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