自動組版の仕組み その4 (データ結合の問題点)


こんにちは。YUIDEAの「まめ蔵」です。

前回まで、InDesignの「データ結合」を使った自動組版の方法を紹介しました。

シンプルなサッカー選手の名簿で説明しましたが、商品カタログやチラシなど、いろいろな例で使えるはずです。ぜひともチャレンジしてみてください。

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「データ結合」は、シンプルでわかりやすい自動組版ですが、本格的に仕事に使おうとすると機能が不足しています。

今回は、「データ結合」の機能不足をチェックしていきます。

ワンパターンの均等配置のみ

「データ結合」の機能不足の1番目は、1種類のデザインパターンのみしか使えないことでしょう。

名簿のような自動組版であれば、1種類のデザインパターンで構いませんが、商品カタログであれば、特別に大きく目立たせたいとか、別のパターンでデザインしないとうまく収まらない商品があるはずです。

2番目の機能不足としては、縦と横に均等な間隔で決められたコマ数を並べることしかできないことです。

カタログであれば、「タイトル文字」が入るなどで、1ページに並べるコマ数を少なくしたい場合もあるはずです。ページ構成(台割やコマ割)に応じた自動組版が理想ですが、「データ結合」ではそうした処理はできません。

そのため「データ結合」で作成したのち、出来上がったコマを別のInDesignドキュメントへコピー&ペーストしてカタログを完成させることが必要です。

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データ処理ができない

「データ結合」の3番目の機能不足は、基本的にCSVなどのデータ上からテキストを取り出し、そのまま挿入するだけであることです。

たとえば、CSV上での価格が「1000」となっているときに、カンマ記号を付けて「1,000」と変更したり、消費税の価格を自動で計算して「税込1,080円」とするような変換処理はできません。

あるいは、CSV上のテキストを画像ファイル名に自動で変換して、マークとして配置するようなこともできません。

こうした変換処理はすべて、Excelなどで入力するデータ側であらかじめ済ましておくことが必要です。

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ただし、自動組版をするにあたっては、データの変換処理を自動組版側の機能として持たせないほうがスムーズな場合もあります。したがって、この点は必ずしも機能不足とはいえません。

書式のコントロールができない

機能不足とまでは言えませんが、あれば便利な機能として、書式のコントロールがあります。詳しい話をする前にWEBページのカタログについて考えてみましょう。

WEBページは、画面をスクロールしていけば縦にどこまでも長く伸び続けます。ページサイズは無限なため、WEBでカタログページを作るのであれば、1つの商品に使う文字量はいくら多くとも構いません。

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ところが、印刷物の場合にはページサイズとしての限りがあり、ページサイズや決められたコマサイズに合わせてレイアウトすることが必要です。

コマサイズからはみ出さないように、文字量を考えることも必要になります。そのため商品の説明文などは、文字数を減らす編集作業が行われます。

ところが商品名など、長いからといって改名するわけにはいかないケースもあり、与えられたスペースに配置するため、文字幅を縮小(長体処理)するなどのデザイン処理も必要です。

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こうした書式変更を自動で行うことができれば便利ですが、「データ結合」はできません。文字が溢れるようなテキストフレームを1個ずつ見つけて、手作業で変えていくことが必要です。

スクリプトで「データ結合」を補完する

「データ結合」の機能不足を解消したいときは、スクリプト(JavaScript、AppleScript、VBScript)を利用することをお勧めします。フリーウェアとして配布されているものを使ったり、自分で作成したりします。

作成するには一定の知識が必要になります。InDesignを動かすためのJavaScriptについては、定評ある情報サイトとして以下があるので、ご存じない方は調べてみてください。

◆InDesign CC自動化作戦
http://www.openspc2.org/book/InDesignCC/

解説書としては以下を参考にするといいでしょう。こちらは弊社が執筆協力しております。

◆「組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集」古籏一浩著/技術評論社刊
http://www.amazon.co.jp/dp/4774136875

弊社でも、スクリプト制作を承ることができますので、「こんなことできないか」「こういったことをしたいのですが」というご相談がありましたら、お問い合わせください。

市販の自動組版を利用する

「データ結合」の不足を補う本格的な自動組版を行いたいのであれば、InDesign用のプラグインソフトを検討するのもよいでしょう。

定評ある市販製品として「METAWORKS」(ロココ)、「ProDix」(プロフィールド)、「MyAutoPub」(オープンエンド)があります。

ただし多少高価なので、自動組版の発生度合と導入することでの費用対効果をよく考えて導入する必要があるでしょう。高機能なだけに習得のための期間も必要です。

ただいま開発中!

弊社では、「データ結合」のようにやさしい操作で、しかも高機能な処理が可能なInDesign用の自動組版ソフトを開発中です。

今後、こちらのサイトでもご案内させていただきます。どうぞご期待ください!

さて、次回は、自動組版の関連でよくご質問いただく「データ書き出し」についてです。それではまた。

 

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